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文化としてのニホンミツバチ

日本では古くからニホンミツバチを飼うという文化がありました。

対馬では、507-531頃に養蜂が行われていたという記録が「津島紀畧乾(つしまきりゃく)」にあるそうです(吉田, 2001)。

また、日本書記には627年にミツバチに関する記述が初めて登場し、643年に養蜂に関する記述も現れました(佐々木, 1999)。

 

明治時代にセイヨウミツバチが導入されるのですが、ニホンミツバチを飼う文化は愛好家によって受け継がれ、最近はニホンミツバチ養蜂のブームとなっています。

このブームの背景には、蜂蜜を得られるという実利だけでなく、野生の生き物を飼うことの難しさとおもしろさ、ニホンミツバチの愛らしさ、癒やしの効果などがあると思います。

また、ミツバチに対する個人的な思いだけでなく、養蜂を通して愛好家同士がつながり、コミュニティが生まれ、それがまた生きがいとなるという効果も大きいでしょう。

さらにミツバチは、自然保護や生物多様性保全などの活動、町おこし村おこしなどの地域活性化において、フラッグシップ種あるいはシンボル種として重要な役割を果たします。

教育現場においても、ニホンミツバチが取り入れられたりするなど、単なる趣味の養蜂の枠を超えて、ニホンミツバチの果たす文化的役割は大きくなっているようです。

 

 

 

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